• 江戸を学び、江戸で遊ぼう

    サムライが朝顔や金魚を育て、生業(なりわい)としていたなんて知っていましたか?


    旗本と御家人


    広重「東都入谷 朝顔」
    広重「東都入谷 朝顔」(出展:ウィキメディア・コモンズ)パブリック・ドメイン

    幕府に仕える1万石未満の武士の間では、旗本(はたもと)と御家人(ごけにん)という階級がありました。旗本は御目見得と言われ、将軍と謁見が許されていました。また、専用の屋敷も与えられ、俸禄(ほうろく、今で言う給与)もそれに見合うものがありました。また、才覚により、ある程度の幅で出世も可能でした。
    ところが、御家人と言われる身分の幕臣は、だいたいが俸禄も低めで、代々役職がほぼ固定されていました。そして、その役職ごとに与えられた組屋敷に集団で住んでいたのです。


    御家人の内職


    俸禄の低い御家人は、生活を支えるためにその組という集団で内職をしていました。つつじ、朝顔、提灯や傘張り、金魚などです。そうです。これらを愛でたのではなく、職業としてやっていたのです。時代劇で浪人が傘を張って家計を支えるシーンをたまーに見かけますが、本当だったのですね。特に下谷の朝顔や金魚は有名だったようです。これらの内職は明治以降も地場産業として栄えました。

    それにしても、武士なのに逞しいですね~。しかも、組という集団のパワー、つまりその家族も労働力としてとらえ活用しています。


    現在の私たち


    現在では、会社勤めでも副職が許容されるような時代になりつつあります。これは逆に言うと一つの会社だけでは、あなたの収入を支えられないかも知れませんという世の中のメッセージかも知れません。そして、私たちも江戸時代の御家人のように個人では解決がつかないような事態に陥るかも知れません。その時は、政治や企業だけをあてにするのではなく、集団というパワーで乗り切る必要があると思います。私たちは組という組織には属していませんが、ネットを通じて違う形で結びあっています。それを最大限に活かしましょう。


     


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