• 江戸を学び、江戸で遊ぼう

    現在のレンタル屋さん


    2週間もの期間、海外旅行に行くとしたら、皆さんは、スーツケースをどうしますか?旅慣れた方だと、自分のスーツケースを持っているでしょうが、普通はそんなに大きなスーツケースは持っていないですよね。だからって、すぐに買ったりしないですよね。どうせ、いつもは邪魔になるだけですからね。こんな時のため、現在では、便利なレンタルショップというお店などがあります。

    ボーリング場ではレンタルシューズを貸してくれますし、旅先でもレンタカーがあります。ビデオを見る時や音楽を聴くときももちろんレンタルです。冠婚葬祭の時も礼服や着物をレンタルしますね。最近では、普段着のレンタルまで出てきて驚きですよね。
    広重 東海道五十三次「草津」
    広重 東海道五十三次「草津」(出典:ウィキメディア・コモンズ)パブリック・ドメイン

    江戸のレンタル屋さん・・・損料屋


    実は江戸時代もレンタルが花盛りだったって知っていますか?江戸時代にレンタルしていたものをざっと並べて見ると、お鍋や窯、布団や下着のふんどしまで、料理道具や日常品から冠婚葬祭、旅行道具とありとあらゆるものを江戸時代の人は、レンタルショップの損料屋から借りていました。損料屋とは、使うと価値が減っていきますので、その分を損料としてお金を取ったことから、着いた名前という事です。


    損料屋が流行った理由


    何故でこんなにたくさんのものを、江戸時代の人は借りていたのでしょう。それには理由があります。別に安かったからではありません。やはり、買い取るのと比べて借りると高くつくのは当然です。

    料理道具や日用品をレンタルしていたのは、火事が多かったからです。つまり、買い取るより借りた方がリスクが少なかった事がその理由でした。また、田舎から出て来た者が多かった事情も、江戸に来てすぐ必要なものがそろう損料屋が流行った理由でもあったようです。

    ふんどしまでレンタル?・・・日本初のレンタル屋さん?


    ふんどしのレンタルが流行ったのは、結構面白い理由からでした。当時、参勤交代という制度があって、各藩の武士たちは、一定の間ですが、殿様に従い江戸で勤務していました。ところが、家族を連れてくるほどのお金が無いので、今でいう単身赴任でした。もうお分かりですね。クリーニングの代わりとして、武士たちは、ふんどしを借り、汚れたらまた新しいものに借り換えていたのです。値段は、60文程度(今のお金だと1000円強くらい)だったと言われています。買えばその5倍ほどだったらしいので、買っても借りても結構高かったのですね。

    ちなみに、このふんどしのレンタル屋さんは、日本初のレンタル屋さんだとも言われています。


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