江戸中期、浮世絵は、その名の通り、世の風物や出来事を活写したもので、庶民の間で爆発的に浸透していきました。それは、明和2年(1765年)頃、錦絵と呼ばれた多色刷りの物が、絵師、彫師、摺師の分業により、大量生産されるようになったことが、キッカケでした。創成期の春信、寛政期の歌麿や写楽を経て、文化期には、国芳、広重、北斎などの巨星達が登場します。美人画、役者絵、武者絵、風景画と多岐に渡り、庶民の想像力を刺激続けました。そして、江戸末期には、遠くヨーロッパまで渡り、ジャポニズムを流行させ、ゴッホを始めとする印象派の画家達に多大な影響を与えます。さらには、江戸の浮世絵師達は、現代日本の漫画、アニメーションまで、影響を与え、今一度世界に誇れる表現方法としてさらなる注目を集めています。
¶ 江戸の巨人 北斎は、絵画において、江戸時代で、いや日本史上最高の巨人と言っても過言ではないと思います。ちなみに背も高く、180cmほどもあったらしいですが、、、とにかく多種多様、そして多作な人で、 …
¶ アングルの天才 歌川 広重 江戸時代末期を代表する浮世絵師は、北斎と国芳、そして広重の三人だと個人的に思っています。他の二人が破天荒な印象に対し、この広重は真面目な印象で、巧みな構図や斬新な企画な …
¶ 歌川 国芳とは 寛政9年(1798年)~文久元年(1861年) 享年65歳。 江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人です。地獄絵のどてらを羽織り、沢山の猫に囲まれ、武者絵を描き続ける。私にとって、国 …