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    小さなミス大きな事故に

    小さなミスは日常茶飯事だから、そんなに目くじらを立てるような事ないという方もいらっしゃるかも知れません。そんな事はありません。かなり前の話ですが、小さなミスが大きな損害につながった有名な事件をあげてみましょう。



    1万9800円PC事件

    インターネットを使った販売が、少しずつ一般的に成り始めた2000年台初頭に起きた事件です。


    2003年10月、直販サイトを運営していたM社は、19万8000円と表示すべきPCを1万9800円の1桁間違った価格で、掲載してしまいました。担当者がミスに気づき訂正するまでに一挙に1500台ほどの注文が発生しました。最終的には、2億円以上の損害が発生したと言われています。


    たった1つのゼロを入れ忘れたことにより、発生した損害です。数字を取り扱う業務で、このような小さなミスが大きなトラブルとなってしまった典型的な例です。どうですか?いかにもやってしまいそうなミスではないでしょうか?たった1桁の入れ忘れで、2億円以上の損害。怖いですね~。


    どうすれば良かった?…ミス前提で考える

    識者によると、本件は、「錯誤にあたる可能性が高い」為、民法上、契約を無効にする事が可能だと言われておりました。ただ、M社としては実より信用を重んじた結果、注文に応じることにしたと聞いております。


    人は一定の確率でミスを起こします。それは防ぎようがありません。それでは、今回のケースではどうすれば良かったのでしょうか?人が必ずミスをするのであれば、ミスが起きる事を前提として対策を立てれば良いのです。例えば、「異常値を入れた場合に警告するようにシステムを改善する」とか、「直ぐに受注メールを送らず、最初の返信は、あくまで受信確認で承諾通知では無い事をメールに明記する」とかすることにより最悪の事態を回避することを考えましょう。 実際、最近の直販サイトでは、このような対処を行っているところが多く見受けられます。


     


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