ちょっと季節外れですが、土用の丑の日って、いったい何なんでしょうか?夏の暑い日、商店街のウナギ屋さんに「本日、土用の丑の日、夏バテ対策にウナギを食べよう」なんてポスターが貼られ、お客さんで賑わいます。何気なく、見ているこの風景、江戸時代に源内先生(平賀源内)が始めたものと言われています。
江戸時代、焼くだけだった関西風のうなぎに対し、蒸しの工程を入れふっくらとさせ、ミリンと醤油で甘辛く味付けし、さらにもう一度焼き上げる調理法が開発されました。また、ご飯の上にウナギを乗せて食べるようになったのは、文政(1818年~30年)の頃だと言われています。
こうして発展し、庶民に大人気だったウナギですが、もともとの旬は秋から冬にかけてで、夏になると全く売れませんでした。困り果てたウナギ屋の主人が、源内先生に相談します。すると、源内先生は「う」のつく食べ物を食べると夏負けしないという伝承から「土用の丑の日、うなぎの日、食すれば夏負けすることなし」と書いた看板をあげるように言いました。主人がその通りにやってみると大繁盛。他にも真似しだす店が出て、ゲン担ぎ好きの江戸っ子にうなぎは売れに売れました。
私たちが夏になると何気なく見ている看板やポスターに書かれたこの言葉、ここから始まっていたのです。(諸説はありますが、、、)このような理由で、平賀源内は、日本初のコピーライターと言われています。
200年経っても、使われるキャッチコピー。驚くべき効果です。言葉の力って偉大ですね。
僕たちも、日常でたくさんの言葉を使い、仕事をしています。源内先生のように、たった一言で伝わり、相手の心を鷲掴みにするような言葉はなかなか思いつきませんが、一つ一つの言葉を簡潔にわかり易くしていきたいですね。
そう言えば、コピーライターで有名なあの糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」の発行元「ほぼ日」が上場しましたね。言葉の力を使って、どんな事を仕掛けてくるのでしょうか?楽しみです。