1800年代の江戸を舞台に、『江戸の鬼小町』と呼ばれた佐奈、千葉道場の師範代の重太郎、そして坂本龍馬の三人の活躍を描いた超時空時代劇。
北辰一刀流を教える桶町千葉道場は八重洲に程近い場所にあった。その道場には、『江戸の鬼小町』とよばれ、美貌と剣の才能を兼ね備えた千葉佐奈という一人の少女がいた。佐奈は、兄で師範代でもある重太郎、入門してから一年足らずの坂本龍馬とともに、日々、修行に励んでいた。
そんなある日のこと、兄の重太郎は、叔父の千葉周作より、徳川慶喜の死に関する調査を依頼される。しかし、手がかりは、司馬江漢という昔亡くなった画家が描いた日本橋の絵と小さな羅針盤のような装置だけだった。重太郎は、龍馬に協力を求め、探索を開始するが、全く手がかりがつかめない。
しかし、佐奈のある行動をきっかけに三人は、四十年前の江戸に飛ばされてしまう。そして、その時代の唯一の手掛かりである江漢を探し始める。
一方、その頃、幕府の結界番を統べる若年寄の水野は、天文方を通じ、伊能忠敬へ『時封じの杖』で全国に結界を張り巡らせるよう命じていた。しかし、日本の防衛のための結界でなく、本当は、時を支配しようとする水野の恐ろしい陰謀のためであった。重太郎、龍馬、そして佐奈は、過去の江戸で調査を進める内にそのことに気づき、阻止しようと動き出す。
出版社 :NS出版
販売 :Amazon Services International, Inc.
発売日 :2020年4月1日
ページ数:181ページ